NHKのテレビ番組、「100分de名著」、「100分de災害を考える」の三回目、「セネカ」の「生の短さについて」を視聴しての感想。
参考)「NHKのテレビ番組、100分de名著、「災害を考える」の二回目、「柳田国男」「先祖の話」」
参考)「100分de名著、寺田寅彦の「天災と日本人」。」
今回は、時間と時。客観的な時間と主観的な時。
時間は、誰にでも平等に与えられた客観的時間。
時は、個人個人で異なる主観的時間。
時間は量で長さで計れるが、時は質で深さで計る。
セネカはいう。人は、深さ、心の充実度を基準にして活きるべきだと。
私は、禅でいう、「今を活きる」、「一期一会」が、深さ、「心の充実度」を基準にして活きることにだと思う。
今の、目の前の時を充実させることに全力を傾けることだと。
体を使うだけではなく、そこに心を深く深く投入させることである。
心の充実度を基準にして活きるには、セネカはいう、先ず読書をせよと。
読書は、著者と対話をすることである。対話によって、相手の生きた世界を知ることができる。また、自分の暗闇の中にある心の中を知ることができる。自分の心に光りを当てることである。
人は、自分の心の中をできる限りそのまま外にほうり出さない限り、自分の本当の心を知り得ない。
心を充実させるには、先ず、自分の心を知ることから始めなければならない。
坐禅、瞑想は、自分の心を知ることから始まる。そして、自分の心を知ることによって、その心を充実させるために、時間を使い、そこに心を投入させることで時間を時に転換させられる。
挫折は、時間を止めて、その人を時の世界へと誘う。震災は、多くの人々を時の世界へと招き入れた。
だけど、世の中には、時間を埋める、外に向かった行動で、自分のスケジュール表を埋めることに夢中になっている人が何と多いことか。
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