「5歳児餓死 幸せな家庭「ママ友」で暗転 関係次々に断たれ…」
この事件についての感想。
メタ認知という言葉がある。ある状況よりも一段高い階層の視点。より広い視野。を意味する。
例えば、夢。夢を現実と感じて、内容に怖がる、喜ぶ。それはメタ認知が働かないから。夢の外にある現実を知覚するメタ認知が働かないから。
例えば、映画。スクリーンの内容に没入させるために、部屋を暗くする、大音響を流すことで、メタ認知を消す。暗さが、音響が、現実をマスキングしてくれる。
という枕はそのくらいにして、本題へ。
5歳児餓死事件で、母親の碇容疑者と、ママ友の赤堀容疑者の関係性。
赤堀容疑者の紡ぎ出す「虚構の世界」に放り込まれる碇容疑者。
この虚構の世界が見破られないように、碇容疑者のメタ認知の元である、周りの人々を、碇容疑者から切り離す。夫と離婚させ、他のママとも、絶縁させた。
結果、碇容疑者は孤立する。あたかも、赤堀容疑者という催眠術師と、催眠にかかった人という関係性に陥る。催眠術では、かかった人は、催眠者の言葉しか受け入れないようになる。情報源は催眠術師のみ。メタ認知は消される。
碇容疑者にとって、情報源は赤堀容疑者のみになってしまった。だから、碇容疑者は赤堀容疑者を信じるしかなかった、メタ認知を奪われてしまったので。
碇容疑者は、逮捕されたことで、赤堀容疑者からの催眠が解かれることとなる。となれば、碇容疑者には、これから先強烈な後悔が待っているだろう。後悔は、メタ認知から発っせられるから。
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