真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

100分de名著 「金子みすゞ詩集」 第4回目を視聴しての感想

1月11日にこのブクロで書いた「100分de名著 「金子みすゞ詩集」 第1回目を視聴しての感想」で、「大正時代の大きなメディアは、「雑誌」であった。雑誌メディアは、全国で、埋もれている、表現力に勝れた者達からの投稿の場であった。幸に雑誌に載せられた、投稿作品が、これまた、全国に広がる、表現手段を持たない人達の、心の中に沈んだ気持ちを、成長の種を、眠る精神を、揺さ振る。(雑誌)メディアとは、そういう役目を背負っていた」と感じた。
2回目では、「今回の二回目は、視点について考えた。小説もそうだが、詩や歌(短歌、俳句も含めて)の命は、視点だ、と感じる」と書いた。私のような凡人には見えない持てない視点(方向)、目線(高さ)から表現している。そして、それらに接すると、はっと気付かせてくれる。
3回目では、「金子みすずは、時代精神を背負い、体現し、具現化しようとした、時代の申し子である」と感じた。
注)「時代精神とは、ある時代の哲学や文学、芸術における支配的な精神傾向のことを指す」
今回4回目では、番組を視聴していて、「言霊」という言葉が浮かんで来た。言霊とは、「古代の日本人は言葉に宿る霊力が,言語表現の内容を現実に実現することがあると信じていた」という。私は、言霊を、頭に働きかける知識だけではなく、心や体にまで、働きかける力を持った言葉と見ている。
注)催眠状態では、受け手は、術者の言葉を聞くだけで、それを行動化してしまう。
聴く者、読み手の心や体に響き渡る力を持つ表現もあれば、ただ虚しさだけが残る表現もある。
金子みすゞの詩は、弱き者たち、小さき者たちに向けた応援歌である。