真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

船場吉兆の使い回しともったいない精神と

[こぼした食べ物も拾って食べた]
◎私の母の世代(大正末期生まれ)では、畳にこぼした食べ物も、もったいないと拾って食べたし、私も食べさせられた。
[気持ちは分かる]
船場吉兆が、客が食べ残した、手(箸)を付けなかった食べ物を、使い回した。もったいないからだという弁解の元で。でも、気持ちは分かる。社長や女将の年齢を考えれば。
[客に出すのは禁じ手]
◎とはいえ、やはり客に出すのは禁じ手だろう。ここで、やはり政府が音頭をとって、新しい「もったいない精神」を復興させて欲しい。「もったいない」は、ある意味「愛」である。愛とは、「大切」にすることであるのだから。
[食品リサイクル法]
◎そこで、食品リサイクルを調べてみた。「食品リサイクル法」からの引用を多用した。他のサイトからの引用もあり、感謝、感謝。
[食品廃棄物]
◎食品廃棄物とは、「食品の製造や調理過程で生じる動植物性残さ、食品の流通過程や消費段階で生じる売れ残りや食べ残し等」である。
[食品循環資源]
◎平成12年に制定された食品リサイクル法は、食品循環資源を、「食品廃棄物のうち肥料、飼料等に有効利用されるもの」という。
[食品産業からの食品廃棄物]
◎食品産業から排出される食品廃棄物は、「年間約1,100万トン」である。「食品循環資源の再生利用等の取組状況は全国で37%となっている」。およそ3分の1が再利用されている。
[循環型社会の構築]
◎同法の目的の一つは、「環境負荷の少ない循環を基調とする循環型社会の構築をめざす」ことにある。
[食品廃棄物は微増傾向で推移]
◎しかし現実は、「食品産業における食品廃棄物等の発生量は、平成13年度の1,092万トンから平成18年度の1,135万トンまで微増傾向で推移しており、発生抑制が進んでいるとはいえない」のである。
[食品小売業や外食産業では]
船場吉兆のような「食品小売業や外食産業では、多種多様な食品廃棄物等が少量かつ分散して発生することなどから、依然として十分に再生利用等がなされていない」。
[53%へ着実に向上]
◎かといって、効果は上がっていないかといえば、「食品製造業が高い実績を上げて、食品循環資源の再生利用等実施率は、食品産業全体では平成13年度の37%から平成18年度の53%へ着実に向上してい」る。つまり、最近では半分以上が再利用に回されている。
[一般家庭の調理くず食べ残し]
◎「一般家庭の調理くず、食べ残し等は約1,000万トン/年」であり、これは食品産業から排出される食品廃棄物(年間約1,100万トン)とほぼ同量である。別の資料では、全食品廃棄物の6割だという。
[捨てられ食品は使用量の3.7%]
◎「家庭で食べ残しや賞味期限切れなどで捨てられてしまう食品は、使用量の3.7%(2006年度)に当たる」。意外に、というよりも驚くほど少ない。
[ゴミの48.7%生ゴミ]
◎家庭から出されるゴミの48.7%(from東京ガスホームページ)は食べ残しや調理くずなどのいわゆる生ゴミである。
[食品廃棄物の量は2189万トン]
◎「1年間に日本全国で捨てられる食品廃棄物の量は2189万トン。これは、日本における年間米収穫量の2倍以上に相当」する。驚きだよね。
[食料援助量をはるかにしのぐ]
◎また、「世界の食料援助量1,100万トン(2001年度国連食糧農業機関)をはるかにしの」ぐ。全世界が援助する食料の二倍相当量が日本では食べられることなく捨てられている。悲しい現実だよね。
[消費期限]
◎期限切れで捨てる基準についての誤解があるかも。「消費期限は、劣化のスピードが速い食品(肉・魚・パン・弁当など)を、安全に食べることができる期限」である。
[賞味期限]
◎それに対して、「賞味期限は、比較的日持ちする食品(乳製品・缶詰・カップ麺・スナック菓子など)を、おいしく食べることができる期限」でしかない。
[賞味期限切れの食品]
◎「いずれも、表示された保存方法・未開封の場合の期限として、メーカーが設定したものです。消費期限切れの食品に関しては、食べない方が良いと言えますが、賞味期限切れの食品に関しては、期限が切れたからといって、すぐに食べられなくなるわけでは」ない。
[使い捨て廃食用油は]
◎話を変えて、再利用の具体例では、「家庭・外食産業・食品工業から使い捨て廃食用油は、植物性では、塗料や燃料用に、動物性は、石鹸や樹脂加工用に、混合は、飼料や肥料用に利用されて」いる。
[エコ施設の報告]
◎あるエコ施設の報告書の抜粋。「ふん尿およびおからを原料とする「メタン施設」と肉牛のふん尿やメタン施設の脱水ケーキを原料とする「堆肥施設」がある。
[売電と熱の回収]
◎その施設では、「総電力量の5%程度受電をしている以外は発電電力で賄い、発電電力の約75%を本センター内で使用し、残りの25%を売電」する。「回収した熱も、温室の暖房、各種の乾燥、堆肥の加温等に利用すれば、熱利用効率が大幅に向上する」。
[ふん尿処理から解放]
◎しかも、その施設ができたおかげで、「畜産農家がふん尿処理から解放され」た。地方にはもっともっとできて欲しい施設である。また、巨大畜産センターを創設すれば、もっと効率のよい畜産業に成り得るかも。
[暮らしやすい地球や社会を残す]
◎私は、今年還暦を迎える。最近、前よりも更に環境やエコへの意識が高まってきた。私の根底にあるのは、子供たちや孫(まだいません!!)が暮らしやすい地球や社会を残すということである。
[子や孫への贈り物]
◎私は人生を75歳で終わりたい。75歳での終点は、子や孫への贈り物だと思っている。長生きはしたくない。だから、医療へもできるだけかからずにおりたい。社会にとって、賞味期限や消費期限切れにはなりたくない。