真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

1円廃棄という反乱

「セブン―イレブン、加盟店の値引き不当制限か…公取委検査 : 社会」from"YOMIURI ONLINE(読売新聞)"(2009/02/20)

弁当などを消費期限切れで廃棄する場合、廃棄した分の原価を負担しなければならない。このため、一部の加盟店が損失を回避する目的で、消費期限が近づいた商品を値引き販売したところ、同社本部が値引きをしないよう、組織的に圧力をかけた疑い
「私の【電子書籍】:現代を斬る・読み解く」from"でじたる書房"
参考資料→「1円廃棄の反乱」from"Google検索結果"
注)以下の記事は私がこのブログで2006/09/21頃に書いた(削除してしまった)ものの再掲である。
参考資料→「セブン―イレブンに排除命令へ、値引き販売制限で…公取委 : 社会 : 」from"YOMIURI ONLINE(読売新聞)"(2009/05/29)
同社のフランチャイズ契約では、加盟店は消費期限の切れた弁当などを廃棄する場合、廃棄分の原価を負担しなければならない。このため、加盟店の中には損失を避けようと消費期限が近づいた商品を値引きする動きが出たが、同社本部が値引きしないよう不当に圧力をかけた疑いが持たれており、公取委が昨年10月30日、独禁法違反の疑いで立ち入り検査を行っていた。
[コンビニ利用]
◎私がコンビニを利用するのは、コピーか、夜中にどうしても食べ物や飲み物がほしくなったが、あいにく冷蔵庫にないとき、くらいである。だから、利用は月に一回あるかないか程度である。理由は簡単、値段が高い。しかも、そば(歩いて 5分、チャリンコで5分と10分の三軒)にそれよりも安い値段で売るスーパーがある。
[食品の廃棄]
◎私にはほとんど無縁なコンビニだが、どうしても気になっていたのが、食品の廃棄である。余りにも廃棄(時期)が早期すぎる。まだまだ食べられるのに、との思いが強かった。とはいえ、我が家でも食材の廃棄はかなりあるが。食材も冷蔵庫も使ってくれないと腐っている。
[コンビニの早すぎる食品廃棄]
◎今日は、それ(コンビニの早すぎる食品廃棄)に関連する記事を読んでの感想を書きたい。他人事ですが、首だけは突っ込みます。
[店側だけが損害かぶる廃棄弁当]
◎廃棄した弁当などは誰が負担するのだろう??。そんなこと考えたことなかった(他人事なので)が。全額店主側だという。それは驚きだった。とすれば、"いくら廃棄商品が出ても、店側だけが損害をかぶるコンビニ計算方式は不当だ"、と内心思う店主は多いだろう。
[本部から促される商品廃棄]
◎さらに、商品を売るために、本部から促される"商品廃棄"への反発もくすぶるようだ。もちろん店側の全面負担で。それは不当だと思う店主らから反乱が密かに始まっている。
[1円廃棄と呼ばれる反乱]
◎ある店主が実行した、"1円廃棄"と呼ばれる反乱。店主は店内事務所のパソコンのキーを一気に叩く。まもなくやって来る"販売期限"という悪魔。廃棄処分(ただのゴミ)寸前の弁当、おにぎり、総菜などの特定品目を選んで、売価を"1円"や"5円"に書き換えてゆく。
[自ら売価で購入]
◎店主は書き換えると、すぐに(客に買われてしまわないうちに)それらの商品をかき集め、自らがすべて売価で購入する。そして、購入した弁当などはその場で廃棄処分する。
[店の経営状態は改善]
◎店主は日々これを繰り返す。これを実行すると、店の経営状態は激烈に改善する。逆に、その分、本部がコンビニ店から徴収するロイヤルティ(royalty:商標権使用料)が減少する。400円で廃棄するのと、1円で廃棄するのとでは、そこにかかるロイヤルティに大きな違いが出るからだ。
[廃棄は買い取り]
◎廃棄とは、店側の買い取りと同じなのである。誰(客であれ店主であれ)が買おうとも、それに対してロイヤルティが課せられる。
[反乱はコンビニ会計への反対意思表示]
◎コンビニ会計に対する、痛烈な反対の意思表示でもあるその反乱は、複数の経営者が始めた。しかし、これは極端な値引きでもある。それに対して、公正取引委員会は、"お客さんに売っているわけではなく、周辺地域の他店との公正な競争を阻害しないから、独占禁止法上の不当廉売には当たらない"、とのお墨付きを与えた。
[本部は売価変更をやめるよう指導]
◎もちろん、コンビニ本部にとって損失がある1円廃棄を本部が認めるわけがない。それを実施する店主に対して、警告書を提示して、売価変更をやめるように指導した。
[契約解除の通告、商品配送の停止]
◎これに対しては、その店主は、"法的にも、契約的にも、売価変更や値決めは、店主側に最終権限がある"、と反論した。その結果が、契約解除の通告であり、商品配送の停止であった。もちろんそれを喰らうと、もはや営業はできない。ある面それは他店への見せしめでもあろう。
[店と本部は上下関係]
◎これは、店側が本部に大きく依存している、ことから来る当然の帰結であろう。自由意志で契約したとはいえ、完全に店と本部は上下関係にある。依存するとはそういうことである。本部からすれば、そのような"勝手な行為"(本音は本部に不利な行為)を放置すれば、本部の存在価値が危ぶまれる。極めて重大な違反行為であろう。
[反乱は失敗に終わった?]
◎ある意味、この反乱は失敗に終わった。この反乱を成功させる方法は、火の手をあちらからも、こちらからも一斉に蜂起させることである。もちろん、世論をも味方につけて。つまり、情報をどのように扱うかが成功と失敗の分かれ道だともいえる。
[弱者は数の力が必要]
◎弱者が強者に立ち向かうには、数の力が絶対に必要である。団結、統合、統一がその次ぎに必須の事柄である。情報を流して意思の統一を図らねばならない。
[対抗手段は情報管理操作]
◎それへの強者側の対抗手段は、情報管理、情報操作、密告の奨励(アンネの日記)、寝返った者への優遇措置、などなど。強者は必ず分断を図る。アジアでその実例を今でも数多く見ることができる。日本もその例外ではなかった。アメリカでも、ドイツでも過去にあった。以前はそれが当たり前であった。権力側の常套手段である。
[新陳代謝]
◎体制の片隅から、小さな反乱が起こり、それが徐々に育って、新たな体制へと確立する。そして、それが次第に体制維持へと固まってゆく。そして新たにまた片隅に...。これが新陳代謝であり、これがある故に、正常に機能してゆく。さらにその上に大きな体制が...。