真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

前向き派と後ろ向き派の違いはどこから来るのか

[カレンダーは家族の記録]
◎今日(2008/11/25)は「前向き派」と「後ろ向き派」について書こうと思う。そう思ったキッカケは、カレンダーを家族の記録として使う、残しておくという記事を見たからだ。
[書き込む空白のあるカレンダー]
◎我が家も家族全員が予定などを書き込む空白のあるカレンダーを居間につるしている。私は、必ず私の仕事日に印を入れる。娘なども泊まりがけの旅行など気が向けば書き込んでいる。
[過ぎ去ったカレンダーは資源ゴミ]
◎しかし、今までカレンダーを家族の記録(思い出)と見なすことは考えも及ばなかった。私は毎月過ぎ去った分は資源ゴミとして、片付けてしまう。
[誰のために何のために残すのか]
◎なるほどそんな考えもあったか、と知った今でもやはり残しておくという気にはならない。多分、「誰のために何のために残しておくのか」と考えると、意味がないように思えるからだ。私はもう還暦である。
[バカの壁はあなた自身]
◎また、次の記事も読んだ。「「バカの壁」はあなた自身です」(fromNBonline(日経ビジネス オンライン))にはこういう内容が載っていた。「バカの壁」という言葉で、誰が発したか容易に想像がつかれるだろう。

情報をたくさんかき集めて未来を見据えているつもりで、後ろを向いたまま歩いている自分。これがあなた自身の「壁」なのです。
[前向き派と後ろ向き派]
◎私は、「前向き派」と「後ろ向き派」と、どちらに属すかといえば、自分では明確に前者だと思い込んでいる。私の言う「前向き派」と「後ろ向き派」と、養老先生の言う「前向き・後ろ向き」は定義が異なるようだが。
[情報は過去のもの]
◎養老先生が言うように、情報といってしまったときには、それはもはや過去のものであると感じる。過去は既定になっても、未来はどんなに情報を積んでも未定であり続ける。
[盛んに写真を撮る]
◎といっても、以前(中年ぐらいまで)は旅行などしたときには、盛んに写真を撮っていた、取りまくっていた。今から考えると、そうした理由は、現在(即今)の一瞬一瞬を味わうことに不慣れだったからのように思える。
[心は未来を向く]
◎写真も情報であり、それを撮るというのは、未来(いつか眺めるための思い出)のために現在を使っていることになる。現在に息を吸っていても、心はすでに未来を向いている。
[現在から過去を振り返る拠り所]
◎では何故写真を撮るのだろうか。記念や思い出は、現在から過去を振り返る拠り所としてある。あるいは、誰かと語らうときの話題を提供したいという思いからだろう。
[現在を現在だけのために使う]
◎故に、写真を撮るのは、現在にいても、心はここにあらずである。しかし、今では、私はどちらかといえば、現在は現在だけのために使いたいという思いが強い。今の瞬間瞬間をゆっくりじっくり味わいたいと思う。
[心は眼前の景色にのめり込む]
◎でも、妻と一緒だと、時にはカメラを向けなければ申し訳ない気がするけれども。というのは、妻と一緒にいても、心は眼前の景色にのめり込んでしまって、妻の存在を忘れがちになるからである。時には、語らうのさえおっくうになる。
[Googleカレンダーをつける]
◎といいながらも、私はGoogleカレンダーをつけている。また、読んでこれはと思う箇所はGoogleノートブックに取り貯める。相変わらず記録はとり続けている。
[前向き派は後ろ向き派]
◎これも未来のために現在を使っていることになる。私の気持ちとしては、未来のどこかで役に立つのではないかという淡い期待から実行しているのだが。これは「前向き派」なのだろうか。養老先生の定義では「後ろ向き派」であるが。
[過去永劫から未来永劫へ流れ続ける]
◎私はそれに対してこういう屁理屈をつけたくなる。万有引力を発見したのはニュートンであったが、彼が発見しようがしまいが、その力は過去永劫から未来永劫へと脈絡と流れ続ける。
[続くものがある]
◎つまり、過去から未来へと変化せずに、あるいは表面的な変化はあったとしても、続くものがあるのではないかという期待を人類は持ち続けているのだ、と。
[原理、基本法則]
◎それを原理(基本法則)と呼ぶ。だから、この記録も、この情報も、未来のどこかで必ず役に立つのではないかといういちるの望みを抱く。
[情報収集は後ろを向いたまま歩く]
◎しかし、養老先生は、その行為(未来のための情報収集)は、「後ろを向いたまま歩いている」という。この差はどこから来るのだろうか。
[変化の捉え方の違い]
◎私は、「変化」だと思う。「変化」への考え方・捉え方の違いだと思う。今集めた情報や今撮った写真は、その瞬間に過去へと流れ去ってゆく。それを思い出として取っておくという気持ちが強ければ、「後ろ向き派」となろう。
[未来で役に立つは前向き派]
◎だけれども、逆に、未来で役に立つだろうと取っておく気持ちが強ければ、「前向き派」と呼べるのではないか。
[変化が情報を未来に通用させない]
◎私には、養老先生は、時は刻々と変化するので、今集めた情報は未来には通用しないという意識が強いのではないかと思う。
[不変な本質が存在]
◎逆に、「前向き派」は、変化はあるにしても、本質は不変だということで、不変な「本質」が存在するという気持ちから、今集めた情報が未来でも役に立つだろうと信じているのではないか。
[楽天家と悲観主義者]
◎とすれば、「前向き派」は楽天家ともいえそうだ。そう見なすならば、「後ろ向き派」は悲観主義者なのだろうか。