真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

資本主義・自由主義よ、おまえたちはもう死んでいる

「資本主義・自由主義
◎今日の題名を「資本主義・自由主義よ、おまえたちはもう死んでいる」とした。この題名を見て、北斗の拳ケンシロウを思い浮かべた人も多いだろう。
「資本主義は終わっている」
◎これを書こうとしたのは、「資本主義は終わっている」=from"CNET Japan"を読んだからである。
「そのテーマのもとに書かれた21回分」
◎そのテーマのもとに書かれた21回分をすべて読み通おそうとした。意欲はあったが、読み進むうちに、余りにも専門的内容が多くて、腰折してしまった。
「資本主義の一般的定義」
◎まずは、資本主義の一般的定義から。「封建制度に次いで現れ、産業革命によって確立された経済体制。生産手段を資本として私有する資本家が、自己の労働力以外に売るものを持たない労働者から労働力を商品として買い、それを上回る価値を持つ商品を生産して利潤を得る経済構造。生産活動は利潤追求を原動力とする市場メカニズムによって運営される」from"kotobank"
注)「」付き引用は、特に表示がない限り、上記コラム「資本主義は終わっている」からのものである。
「私的所有、契約、法的主体性」
◎コラム著者「廣田尚久」氏は、「資本主義経済における社会の規範関係は、私的所有、契約、法的主体性の3つの要素が基礎となっている」という。
「資本主義とは」
◎より丁寧に言えば、「ひとりひとりの人間が領主の封建的支配から脱して法的に主体性を持ち、その主体性を持った個々人が商品などの物を所有することが保障され、自由に契約、すなわち取引をすることが認められることであって、資本主義は、この私的所有、契約、法的主体性の基礎のうえに成り立っている」
新自由主義的マクロ経済」
◎なお、「2008年の金融崩壊直前までは、小さな政府、市場メカニズム、自己責任を核に据える新自由主義的なマクロ経済学が主流の座を占めていた。この新自由主義の思想は、イギリスにサッチャー首相、アメリカにレーガン大統領が登場して、政策として実施された。そして、日本でも歴代政権がこの政策を追従していた」
「小泉元首相」
◎ご存知のように、日本の小泉元首相は、典型的な新自由主義的経済を推し進めてきた。その主柱が郵政民営化である。私たち国民の多くもそれに賛同してきた。
新自由主義の思想の根幹」
◎所で、「新自由主義の思想の根幹は、「金融市場のさまざまな変数は均衡値に向かって収斂する傾向にある」というパラダイム(理論的枠組)である」。
「自由放任が一番よい」
◎「つまり、簡単にいえば、市場でさまざまなことが起こっても、やがて均衡値に達して落ち着くから、自由放任が一番よいのだという考え方」を採用している。
「現実的には」
◎ところが、現実的には、「景気の悪化、生産規模の縮小、企業倒産の増加。そして、株や金融商品の暴落による損失の発生、個人破産。見渡せば、貧富の差、格差の拡大、中間層の消失。さらに、派遣切り、人員削減、失業者の増加。環境破壊。犯罪の増加、治安の悪化」という負の側面が増大した。
ケインズ経済学」
◎その結果自民党は政権から転がり落ちた。次に政権を取った民主党が採用するのが、「新自由主義に取って代わられる前に主流の位置を占めていた、ケインズ経済学である」。
「経済・財政政策の主流」
◎「ケインジアンの理論は、1929年の恐慌を克服するためのニューディール政策に採用され、ごくおおまかに言うと、以後1960年代まで各国の経済・財政政策の主流の座を守っていた」。
「巨大な財政赤字
◎ところが、ケインズ経済学で、「景気過熱によるインフレ、巨大な財政赤字、公共事業や福祉政策の肥大化という現象が顕著になると、主流の座を新自由主義に譲るはめになった」という苦い過去を持つ。
「シーソーゲーム」
◎このように、ケインズ経済学と新自由主義的経済学とは、シーソーゲームを演じている。つまり、結果的には、どちらも上手くいかないのである。
共産主義
◎では、資本主義と真逆の「共産主義」で果たしてうまく行ってきたのか。これまで、「共産主義革命」と「ナチスによる全体主義(国家社会主義体制)」という実験が行われてきた。
「私的所有を否定」
◎「共産主義」は、「資本主義の基本的な要素である「私的所有」に手を突っ込んで否定し、国家が「契約」を規制・管理し、人権を侵害して「法的主体性」を無視した」といわれる。
社会主義
◎それよりも弱い「社会主義」は、「資本主義の生み出す経済的・社会的諸矛盾を、私有財産制の廃止、生産手段および財産の共有・共同管理によって解消し、平等で調和のとれた社会を実現しようとする思想および運動。共産主義無政府主義社会民主主義などを含む広い概念」である。
「矛盾する体制」
◎このように、「資本主義と社会主義は基本的に矛盾する体制である」。「資本主義は自由を重んじ、社会主義は平等を尊重する」。
「資本主義の時代は終わり」
◎でも現実的には、「資本主義の時代はすでに終わっている」。つまり、「私的所有」が否定、ないしは制限され始めている。その根拠は、例えば、日本では、「私的所有のうちの3分の1は、国債その他の国の債務、すなわち、先取りによって侵食されている」。
参考資料⇒「財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合わせた国の債務残高(借金)が2010年3月末時点で882兆9235億円となり、過去最大を更新したと発表した。この10年あまりで倍増した。国民1人あたりでも過去最悪の約693万円となり、700万円の大台に迫った」
「労働力そのものが売れない」
◎さらに、「資本主義は労働力を売って食べてゆくことが前提になるのに、その前提が崩れている」。商品ばかりではなく、労働力そのものが売れなくなっている。
「国に依存した形で生活」
◎その結果、労働力を売るという形で自立して生存できなくなっている。国に依存した形で生活せざるを得なくなり、法的主体性すらもが揺らいでいる。
「厖大な官僚機構」
◎かといって、「共産主義の経済体制」になると、「その社会を運営、維持するために、厖大な官僚機構がつくられ、往々にして独裁政治が行われる」。日本でも「厖大な官僚機構」が大きな問題になっているが。
共産主義国家体制が崩壊した原因」
◎これが共産主義国家体制が崩壊した原因である。もしかすれば、自民党政権の崩壊もこれが原因かな。資本主義がダメ、共産主義もダメ。とすれば、時代は、経済体制は、どのような方向へと向かいつつあるのだろうか。
「共存主義」
◎氏は、「さまざまな仕組みをつくって共存している事実に着目し、これからもうまく共存してゆこうではないかという願いも込めて、「共存主義」とネーミングするのがよいのではないかと思う」という。
Win-Winの関係に立つ」
◎「共存主義」とは、Win-Winの関係に立つことであろう。あるいは、「所有」から「共有」へ移行することであろう。ネット世界では、かなり先行している。
「草食系が支える」
◎「肉食系」が、資本主義を支えてきたし、国を栄えさせてきた。しかし、次の「共存主義」経済世界では、「草食系」が支えるのではないか。
「宇宙は循環が基本原理」
◎「共存」や「共有」だけではなく、「循環」へも移行することであろう。というのは、宇宙は循環を基本原理として動いている。日本ではそれを「諸行無常」と呼んでいる。