真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

勝ち組と負け組、トップとボトム、中心と周辺

私は、以前、このブログ内で、「アメリカ大統領選から見えてくるもの - 真 夢人 日記」、という記事を書いた。そこから引用。
「やはり最有力候補は、クリントン氏であろう。彼女は、既成勢力(既得権益者達)を背景に立っている。
それに対して、トランプ氏とサンダース氏は、ともに、それらを打破しようとする、破壊者側に立っている」
トランプ氏とサンダース氏は、共に泡沫候補扱いであったが、今や共に、有力株へとのし上がって来ている。どちらかといえば、イケイケどんどん状態である。
トランプ氏は、このまま、最終的に、クリントン氏と、大統領選を戦うことになりそうである。
話は変わるが、私は、今、NHKの、「100分で名著」を見ている。その番組は、今回、親鸞の、「歎異抄」を取り上げている。
親鸞は、善人と悪人の問題を取り上げて、「悪人正機」という。「阿弥陀仏が救済したい対象は、衆生である。 すべての衆生は、末法濁世を生きる煩悩具足の凡夫たる悪人である」、という意味である。
これを転用して、勝ち組と負け組、トップとボトム、中心と周辺に分けると、善人側は、勝ち組、トップ、中心であり、悪人側は、負け組、ボトム、周辺である。
資本主義の今の時代は、善人側と悪人側とが、明確に分離してしまっている。しかも、悪人側が圧倒的多数派になっている。しかし、資本主義は、どちらかと言えば、善人側を擁護する思想であるように感じる。
これが、今アメリカ大統領予備選に端的に現れている現象である。日本でも、中流階層が消滅して、上流と下流に分岐している。
以前のアメリカは、アメリカンドリームを掲げて、善人になることを鼓舞して来た。今やそれが色あせて来たということだろう。そういう意味を、今の大統領予備選が示しているのではないだろうか。
ところで、私は、以前、このブログ内で、「資本主義、共産主義、共有主義 - 真 夢人 日記」、という記事も書いた。そこから引用。
「資本主義がうまく機能しているわけではない。資本主義も末期症状を呈している。お金を転がすだけで利潤を生み出す方法が世界中を跋扈しているのは、どう考えても、病んでいる」
「そういう思考への、反として、時代は、共有を志向している。国家権力による、トップダウン式の制度化(共産主義化、社会主義化)ではなく、それに幾分か近いが、ボトムアップ的(個人、民間企業などによる)な制度化を、私は、共有主義と呼びたい。資本主義下での社会主義化とでも言えようか」
様々な分野、側面から、資本主義を侵食する波が、次ぎから次ぎへと押し寄せて来ているように思える。
参考)「揺らぐ資本主義。「パナマ文書」で流出した大物政治家の実名リスト - まぐまぐニュース!