真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

「社会脳 人生のカギをにぎるもの」を読んで(特に前部帯状回について)

◎2〜3年ほど本から遠ざかっていた。全く読まなくなったわけではないが、主にネットから知識や情報を仕入れていた。
◎しかし、ネットでは、細切れの知識が手に入るが、ひとつのテーマについて、きちんと流れに沿って、まとまった知識が手に入らない。
◎ということで、最近まだ本を読み始めた。そこで、今日は、今読んでいる本の紹介をしたい。その本を読んで、実にさまざまなこ(300ピース以上抜粋取り込みをした)とを知った。
◎それで、みなさんにもぜひ読んで欲しいと思い、ここに紹介する。その本とは、「社会脳 人生のカギをにぎるもの」from(PHP新書)by岡田尊司fromPHP研究所(アマゾンから参照)である。
◎この本は、2007年に出版された。まずは、著者「岡田尊司」について、京都大学高次脳科学講座神経生物学教室にも所属した医学博士であると同時に、小説家でもある。小説家であるせいか、流れがとてもよく理解できる。平易な表現である。
◎次に、この本についての紹介は、アマゾンから長いが全文を引用する。

現代人の脳に異変が起きている。若者たちに広がるいじめ、ひきこもり、ニート問題の背景には何があるのか? じつはパーソナリティ(人格)の根底にある<社会脳>が育たなくなっており、そのことが現代人のストレスや生きづらさに深くつながっているのだ。
人をいつのまにか呪縛し、偏った行動に導いてしまうものを、宿命とか運命と呼ぶ。このようなパーソナリティの根底にあるもの、それが<社会脳>である。
近年の研究で、社会的な能力が知的能力以上に、人生の幸福や社会的成功を左右していることが明らかになってきた。学力だけを高めたところで社会に通用する人間は生まれない。
それどころか、社会性の能力が育っていないと学力さえ身につかない。いかにして現代人は<社会脳>を健全に育てることができるのか? 
本書で、最新の研究成果をもとに具体的に解き明かす。身近な人と目を合わせ、笑顔で語り合うだけで、あなたの社会脳は活発に働きはじめる。
◎ここからは、私が読んでこれはと思う部分をevernoteに取り込んだ抜粋から引用しながら(原文通りではなく手を加えながら)、話をすすめる。
◎社会脳という名前から判断して、この脳部分は、社会・集団に対して、個人がどのように対応したらいいか分析し判断し対応する部位であることがわかる。
◎社会性を伸ばすには、社会脳を発達させるべきだと言える。親や教育者や指導者は、その部分の働きをよく知り、その部分への取り組みを強めるべきだとも感じる。
◎ということで、まずは、「社会脳」とは何だろうか。それは、脳部分として、「前頭前野(PFC)の内側部、前部帯状回(ACC)、この領域と結びついた扁桃体、側頭葉の一部」をさす。
◎その中でも、社会脳の中でも中心的な存在であるのは、「内側前頭前野」である。そこは、人について判断するときだけ、内側前頭前野が活発に活動する。
◎社会脳の重要な働きは、自分との関係性の中で、他者を理解することである。内側前頭前野は、他者を認識する中枢であると同時に、自己を認識する中枢でもある。
うつ状態では、心の報酬システムが上手く働かなくなる。扁桃体や背側前部帯状回の活動が優位になり、心は痛みやネガティブな感情しか感じられなくなる。
産後うつ病にかかった母親が、子供をネグレクトしたり虐待したり、時には殺してしまう原因はネガティブな感情しか感じられなくなることにある。
◎私は、この本で、「前部帯状回」についての基本的役割を知った。それは、「今どの情報の処理を優先すべきかを、絶えず判断している」ということである。
◎具体的には、前部帯状回は、必要な切り替えを行うと同時に、注意を維持することが必要な場合には、切り替えを抑える働きもする。
◎ということで、葛藤状態のときに混乱しやすい人は、並列処理も苦手である。どちらも、前部帯状回が調整しているからである。
◎逆に、マルチタスクの得意な人は、前部帯状回の前側の領域と外側前頭前野が活発に使われている。前部帯状回による切り替えがとてもうまい。
◎その辺りをもう少し説明すると、「いくつものモジュールからの情報をまとめたり、全体の段取りや今優先させるべきことは何かを考えて、指示を出す司令塔」が、前頭前野である。
◎さらにその上に立って、司令官や機長の役割を担っているのが、「内側前頭前野」、ことに「前部帯状回」である。つまり、「前部帯状回」が最上位司令塔とも言える。
◎「前部帯状回」が社会脳の要部分だとも言える。ということで、「前部帯状回」を鍛えるのが重要だと感じるが、では、一体どうすれば、鍛えられるんだろうか。
◎まだ、途中までしか読んでいないので、早くそれを知りたい人は、ぜひともこの本を読んでいただきたい。でも、期待する情報が得られるかは保証できませんが。