真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

教師に必要なもの

[教育基本法の改定]
◎最近、国会でも、教育基本法の改定に関して議論されている。また、ちまたではイジメが大きな関心を呼んで、報道でも盛んに取り上げられている。それで、今日は"教師に必要なもの"ということで述べたい。
[教師に必要なものは三つ]
◎結論から言えば、教師に必要なものは三つである。1)教科に関する深い専門知識、2)教科指導能力、3)生徒指導能力、とである。
[深い専門知識]
◎まず最初の、教科に関する知識、深い専門知識は、いわずとも分かられると思うので、説明は省く。中学校から、教科担任制を敷いている。小学校でも、一部教科(音楽・体育など)担任制であるが。
[負担が大きすぎる]
◎小学校でも、もっともっと広く教科担任制を敷いていいのではないかと思う。一人の教師が数多くの教科を指導するのは負担が大きすぎるように思う。それが軽い上滑り的な惰性的な指導に流れて行きやすくなるのではないか。
[教科指導能力]
◎次の教科指導能力は、教科を学生へ如何に効果的に指導するかの技術である。具体的な指導技術は大学でも教えない、教育大学は別として。採用後の本人の向上心に頼る部分が大きい。
[意欲がわかない授業展開]
◎どれほど深い専門知識を持っていても、学生が眠くなるような、どこかの大臣のようにノートを棒読みするような授業展開では、学生は意欲がわかない。学生をまったく見ずに、背を向けて黒板に無心に書き続ける教師もいるようである。
[生徒指導能力]
◎最後の、生徒指導能力は、教科外での学生の人格面へ向けて指導する技術である。これも具体的な指導技術は大学でも教えない。本人の向上心・意欲に頼る部分が大きい。人との交わりを避ける、対人関係能力が低い者では、この生徒指導は不向きだ。
[伝達しにくい教科指導能力]
◎教科指導能力は伝達しにくい。というのは、他者の授業参観をしなければ、具体的な指導方法は知り得ない。学校では、この指導方法に関する先輩と後輩の交流は、かなり難しい。教師の独立性とプライドが高く、頭を下げて頼みづらい雰囲気がある。
[質の高い教師を採用]
◎教育の質を高めたいのならば、まず質の高い教師を採用すべきである。質が高いとは、これは一般企業でも同じだが、"志の高い"、"向上心の強い"、ということである。採用されたということで、目的(ゴール)を達したということでは困る。採用は、スタート地点だという、これからが始まりだという、意識で教育に臨むのでなければ、成長・向上は余り期待できない。
[採用方式を大きく変える]
◎では、質の高い教師を採用したいと思うならば、教師を採用する方式を大きく変えるべきだ。採用試験は、余りにも知識偏重である。つまり、求められるのはほとんど、教科に関する専門知識と一般教養くらいである。
[三つの能力を均等に測れる試験]
◎今しているような面接では、その人の指導能力は測り得ないだろう。グループ面接などで、最低限、その人間の対人関係能力ぐらい測定するべきではないか。できれば、先に挙げた、三つの能力を均等に測れる試験にしてほしいものだ。
[試験が何を要求]
◎今問題になっている、必修科目の未履修問題でもそうだが、試験で何が要求されているかで、それに備えた準備をするのが当たり前だろう。一般教養云々するが、それを押し付けられる生徒側の身にもなるべきだ。
[生徒の本音も考慮]
◎必要でないものまで、学ぶほど、試験は生やさしいものではない。建前は必要かもしれないが、生徒側の本音も考慮してほしいものだ。変えてゆくべきは、試験の中身、方式である。
[試験は受験者のガイドライン]
◎試験は受験者にとってガイドラインである。学生に何を学習せよと命じているのも同じである。これは教員採用試験でも同じことがいえる。求める人材に関しては、採用試験内容という形でガイドラインとして表示しているといえる。
[現場教師を指導する体制作り]
◎だから、学習指導要領を長く議論するのもいいが、完成された教師が採用されるわけではないのだから、採用試験方式、採用後の現場教師を指導する体制作りが必要だろう。良き師が良き学生を作り、良き学生が良き師を育てる。循環を好循環にするか、悪循環に回していくのか。
[教育研究機関の開放性を]
◎そういう点で、教育研究機関の開放性を強く求める。教師に気軽に、研修を受けられる体制作りを。教育研究機関は、ネットのホームページやブログで、研究結果を広く公開すべきだろう。
[懲罰的意味合いの研修]
◎現実の問題として、どこの世界でもだろうが、研修を受けさせるとは、定期的なものは別として、懲罰的な意味合いを持つ。JRの脱線転覆事故の時に話題になったが。
「研修は駄目教師のらく印付け」
◎だから、研修は駄目教師のらく印付けともなる。事実、指導力不足と指摘された教師は、研究所送りになる。あたかも、罪を犯したものを刑務所に送り込むかのように。
「低料金で研修を公開」
◎夏休み、春休み、冬休みなど、長期の休みに、目的別研修を教育委員会や教育大学や教育研究所などは、教師向けに低料金で研修を公開すべきではないか。