真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

失敗を保険する

[再チャレンジサポートプログラム]
厚生労働省が、今から二年前の、平成16年9月9日に、"再チャレンジサポートプログラム"事業を実施すると発表した。
[再就職希望者支援]
◎結婚などでいったん仕事を辞めたけれども、再就職を希望する者が、自らの適性や職業経験、知識・技能などを生かして、再就職が叶うように、細かい支援を行う。それによって、希望者は、準備のための計画的な取り組みが行えるということである。
[再チャレンジ推進会議]
◎また、阿倍首相は、社会的格差が問題視されることからだろうか、次のようなホームページを掲げている→再チャレンジ推進会議
[保険とは]
◎私は"失敗を保険する"という題名を提示した。保険とは、多数の物がお金を出し合って、不運な目にあった者を助ける制度である。あるいは、資産運営に当たって、被害(不運)を分散するシステムをも言い表す。
[被害の分散]
◎それは、具体的には、資産を、株、国債、定期預金、不動産、貴金属品などと多種類に分散することである。それによって、どれか一つの価値が大きく下落しても、他のものが上昇すれば、それを補える。補い切れずとも、全体的には大きな被害を受けずに済む。
[失敗保険]
◎私は次のような場合への投資を失敗保険と名付ける。つまり、失敗したときに、大きな負債を抱え込まなくても済むように、多数の人々から投資を受けることである。自分一人がすべての責任を背負い込まなくても済むような制度である。
[さまざまな形で行われている]
◎といっても、これは何も目新しいものではない。さまざまな形で実際に行われている。ただ、新しい事業を興す者へそれを適応する事例が少ないので、今更ながらの提案である。
[失敗に投資資金回収を要求しない]
◎事業を興そうと志す者が、自分の事業内容を公開して、投資をつのる。例えば、一口5万円をかけてもらう。その人の事業が失敗しても、投資資金の回収を要求しない。しかし、成功すれば、成功した部分について、利益配分を受ける。
[不動産を株式化]
◎不動産の証券化という形で、それは最近はかなり行われている。不動産を株式化して、小口に分散して、販売する。 これは、実際に土地そのものを売るのではなく、土地への投資をしてもらって、土地から生まれる利益を、証券を買った客へ配分する。
[小口投資家の仲介業]
◎銀行は、このような仕組みを制度化して、銀行自体がお金を貸すだけでなく、事業者と、小口投資家(一口数万円の投資家)との間の仲介業もしてほしい。そして、その場合に限り、税制的優遇措置を講じたらいいと思う。
[トールヘッド時代]
◎今までは、"トールヘッド"(tall head)の時代であった。つまり、大量生産、大量消費。大企業中心、大企業優先。ピラミッドの頂点だけが優遇、尊敬、勝利する時代であった。
[ロングテール時代]
◎これからの時代は、"ロングテール"(long tail)の時代である。少額だけど、それが数多く集まって、大きなことをする。一人一人は小さな力だけれども、何万とか何十万とか、数多く集まって、大きなものを動かす。
[底辺が主役になれる時代]
◎これが真の民主主義であろう。ピラミッドの底辺が主役となれる時代である。アリのように、一匹一匹引き離されれば、極めて非力であったとしても、何百、何千と力を合わせれば、大きな熊も倒せる。
[阿倍首相の再チャレンジとは]
◎阿倍首相のいう、再チャレンジは、生まれ出た格差社会、社会的格差を、固定化させずに、流動性を持たせる、循環機能を働かせる、という意味だと思う。格差を拡大再生産させることなく、常に、温められたお湯が上昇するように、下の者が上昇する可能性を確保、担保しようという主旨である。
[再チャレンジ可能な制度化]
◎私がこの制度を提案する理由は、失敗によって、再起不能に陥らないように、何度でもチャレンジし直せる制度を確立してほしいと思う。一度の失敗で二度と再起できなぬまでに、打ちのめされることなく、数年後には、再チャレンジが可能な制度化がほしい。
[失敗は単に経験の印]
アメリカにはこう語る人がいる。シリコンバレーでは、失敗は単に経験の印であり、"なぜ失敗するのか"を、知っていることを指し示す。失敗という経験をした人に投資しようとするベンチャーキャピタル(先進事業への投資資金)があり、優秀な人材も豊富です。これらの要素に株式市場などの総合的な状況が加わって、機能する方程式となったのです。
[新規事業者への失敗保険を支える株式市場]
◎私は、新規事業者への失敗保険を支えるために、小口の投資家にも参加してほしい。それを制度化した株式市場も誕生することを願っている。