真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

あなたはリーダーとしてどちらのタイプ?

[二種類のリーダー]
◎ある程度の年齢になると、いやでも人の上に立たなければならない。つまり、リーダーとして振る舞わなければならない。ということで(?)、リーダーを二種類に分けてみる。"リード(lead)型"のリーダーと"フォロー(follow)型"のリーダーとである。
[L型リーダー]
◎リード型(L型)リーダーは、追従者の前を進む"俺について来い"タイプである。織田信長に代表されるような"武将型"といってもいいかもしれない。最近では、少し気が引けるが、小泉元首相。昔は全権力が一人に集中したから織田信長型が成立したのだろう。
[F型リーダー]
◎フォロー型(F型)リーダーは、追従者の横かまたは後ろを進む"この後どうしますか?"タイプである。カウンセラーは通常このタイプである。"質問"と、相手の言った"言葉のフィードバック"とで、出来るだけ相手の"鏡"(手本の意味ではなく、相手のそのままを写し返す)となるように振る舞う。こちらは相手を育てる意識が強い。
[白紙の大脳新皮質]
◎話題を変える。人間の脳は最上層部に、大脳新皮質が乗っかっている。そこは一切情報が存在しない(厳密には母体内ですでに情報収集が始まっているが)白紙である。進化的にそれ以前の脳には本能(固有プログラム)と呼ばれる生物固有の知識がすでに搭載(プレインストール済み)されて生まれる。猿には猿の、鳥には鳥の固有本能が。
[情報次第で個性化]
◎だから、大脳新皮質が発達していればいるほど、誕生後の情報次第で個性化方向に大きな違いが見られる。つまり、環境(人間も含めて)の影響が他の生物より格段に大きい。人間が最も繁殖範囲が広いのもこのせいだろう。人間の場合、生まれてすぐから猛烈な勢いで、情報収集が開始される。
[精神的栄養]
◎そういう意味から、幼い子どもほどさまざまなモノに触れさせよう、体験させよう。それが精神的栄養である。精神的栄養が少なすぎると死ぬとまでいわれている。その情報がある程度蓄積されると、法則(体系)化が行われる。
参考記事はこちら→"心は自動化する"
[自立(自律)化]
◎その法則化がある程度進むと、自動化・自立(自律)化が行われる。その結果が、第一回目の第一反抗期である。"自分でする"という連呼が親を悩ませる時期である。行動はついていかないが、気持ちは自律志向である。これは主に身体的自立化である。
[どちらを選択?]
◎親はその時、子どもの自立心と、完成していないぎこちない行動とのどちらを重視するかである。私としては、自立心を尊重して、ぎこちない行動を見守ってほしいと思う。行動は回を重ねる毎に完成度が増すのだから。この時期、親が子供の行動の優劣に重きを置きすぎると、依存心が強くなる、つまり、自立心を放棄する。
[L型リーダー時期]
◎この身体的自動化・自立(自律)化が進むと、次ぎに精神的自立化が開始される。その進行が後に第二反抗期(小学校高学年から中学校)を誘発する。それまでは、リード型リーダーの本領が発揮できる時期である。この型の指導の大きな特徴は、無駄な時間、無駄な試行錯誤をしないですむことである。
[視野の狭い垂直型]
◎成功事例をたたき込むことによって、早期の完成を達成できる。しかし、欠点は幅広い体験ができないことである。リーダーの生き写しになる可能性が高い。一般に視野の狭い垂直型(学者タイプ)人間に育つ。最近の親(特に高学歴の両親)はこのL型リーダーが多いように思う。
[秀才天才タイプに育つ?!]
◎このタイプの優秀な親に育てられると、小学校や中学校では、秀才とか天才と呼ばれるタイプに育つ可能性がある。あるいは親がそうでなくても、小学校低学年(あるいは幼稚園)からL型進学塾に入れた場合はそうなる可能性が高い。
[失速急降下]
◎しかし、それほど子どもに能力(器)がなかった場合には、その後(大体第二反抗期頃に)失速する。エンジンストップした小型飛行機のように、成績が急降下する。そうなれば、子どものタイプによるが、不登校に陥ったり、非行に走ったり、引きこもりに転じたり、家庭内暴力をふるったりする。
[二十過ぎれば只の人]
◎これを昔の人は、"十で神童、十五で才子、二十過ぎれば只の人"と呼んだ。十歳は小学校高学年である。しかし、宮里藍福原愛のように、L型リーダーによって開花する場合もある。しかし、これは彼女らの精神力が極めて強いという条件があって成功した。
[F型リーダーに切り替え]
◎失速急降下の事態を避けるには、自動化・自立(自律)化が始まれば、少しずつフォロー型(F型)リーダーに切り替える方がよい。L型リーダーの指導では追従者(生徒・部下・子どもなど)に自立心、主体性、積極性が育まれていない場合が多い。
[依存心を断ち切る訓練]
◎動物が人間に育てられると、野生の中では生きていけないことが多い。それは野生の中での生活能力が開花させられていないし、そのような情報が蓄積されていないからだ。また、人間への依存心も強く残っている。それを断ち切る訓練が必要となる。それやこれやの訓練によってようやく、野生の中で強くたくましく生きていける。
[大器晩成型]
◎あるいは、最初から、フォロー型(F型)リーダーでゆくのも面白い。しかし、この型リーダーは、追従者が大器晩成型になりがちである。もちろん、追従者が大器であればの話であるが。子どもの頃、さえない、どちらかといえば鈍くさいタイプが二十過ぎれば秀才に変じていたというのは、大器晩成型追従者であることも多い。
[どのリーダーが良いかは]
◎しかし、このタイプ(F型)リーダーの下では、ぬるま湯づかりになる可能性も大きい。持っている可能性を開花しないまま、つぼみのままで一生を終わる事態も考えられる。ということになれば、子どもにとってどのリーダーが良いかは運次第だともいえる。
[大人になって結果が分かる]
◎大人になってみて初めて結果が分かるということだろう。競馬では、先行馬がそのまま逃げ切る可能性は低いが。たいてい、中盤までは体力を温存して、第四コーナーからスパートをかけてごぼう抜きというのがよくあるパターンのようである。