真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

思想とマインドコントロールと洗脳と

[マインドコントロールからの解放]
◎もう旬を過ぎてしまった話題ではあるが、防衛省の前航空幕僚長田母神氏が、「自衛隊ががんじがらめで身動きができない。(戦争責任を日本だけに押し付ける)マインドコントロールから解放されない限り、国を自らの力で守る体制が完成しない」との自説を主張した。
[戦争は最大の悪]
◎私自身は、先の大戦(だけでなくすべての戦争)に対しては、臆病だと笑われるほど、正当化や肯定化への道は避けたいと考える。例え、自虐史観だとののしられようとも、戦争は最大の悪だと位置づけておきたい。
[マインドコントロール]
◎こう言ったが、今回は歴史観について考える(私には余りにも重荷過ぎる)のではなく、「マインドコントロール」(fromWikipedia)について考えてみる。
[隠された手による誘導]
◎その定義は、「強制によらず、さも自分の意思で選択したかのように、あらかじめ決められた結論へと誘導する技術、またその行為」である。直接的な誘導ではなく、隠された手による誘導である。
[セルフマインドコントロール]
◎また、元厚生事務次官連続殺傷事件の犯人とされる小泉毅容疑者について、「伊東 乾」氏が、「自分が身の回りに張り巡らしたヴァーチャル・リアリティーの牙城で、容疑者は自分自身を正当化する「セルフ・マインドコントロール」の個人カルトを作り出す情報生活習慣病状態にあったことが、強く疑われる」とコラムで語った。
[選択範囲を狭める]
◎私の感じ(イメージ)では、「マインドコントロール」は、マウスに迷路を歩かせて、餌を見つけさせる実験に似ている。より自由にさせるときは、十字路を造るが、それを三叉路にしたり、左右路にしたりして選択範囲を狭める。
[自動的に選ぶ]
◎さらには、そこを走るマウスに必ず左を選ぶように、マインドコントロール(誘導)する操作は簡単である。左を選ぶと必ず餌に出会えるようにする。それを繰り返すと、そのマウスは自動的に左を選ぶようになる。
[思考の水路付け]
◎つまり、強力な予見(物事が起こる前にあらかじめ見通して知ること)を植え付ける。思考の水路付け(固定化)を行う。そうなれば、その場で指示を出さなくても、自動的に決まった方向へと向かう。これが「マインドコントロール」である。
[直接の指示かマインドコントロール]
◎例えば、沖縄戦の「集団自決」に日本軍の強制が合ったかどうかが裁判で争われた。が、私は母親や義理の父親などの話から総合すると、直接の指示があったかどうかは不明だが、「マインドコントロール」があったと信じる。
[それ以外を選ぶと罰]
◎この「マインドコントロール」をさらにより強力にするには、それ以外を選ぶと、罰を与える。つまり、それを外れないように壁を巡らせる。別の例で言えば、いじめや女性への暴力(DV)などによって、「マインドコントロール」は強化される。
参考資料→(私のブログ)「日本人は苦痛から逃げない犬」
[すべての思想がマインドコントロール]
Wikipediaのあの定義には含まれていないが、「技術、またその行為」以外に「思想」も含めるべきだろう。そう定義すると、ある意味、すべての思想が「マインドコントロール」である。
[情報生活習慣病]
◎伊東 乾氏が言うように、人間はとかく「情報生活習慣病」(偏った情報・食べ物を食べ続けることによって起こる病気)に陥りやすい。それを避けるには、偏りなく、さまざまな情報・食べ物を摂取すべきである。
[自動的に方向付ける自動操縦]
◎再度まとめると、マインドコントロールは、ある特定の結論へと誘導する技術、行為、思想である。つまり、自由な思考や判断を遮断して、特定の方向へと自動的に方向付ける、自動操縦で人生を送らせる、行動を取らせる。
[本能が結論へと誘導する]
◎動物は、個々の種が共通に持っている「本能」(あらかじめ決められた結論へと誘導する思想)を所有する。だから、動物は悩むことがほとんどないのだが。これが素直さと強さの源泉である。
[判断の拠り所となる思想が必要]
◎それに引き替え、人間は、動物と違って、本能を唯一の「マインドコントロール」とはしていないのだから、判断の拠り所となる思想がどうしても必要である。
[行動規範として頼るべき拠り所]
◎つまり、人間は本能が半ば壊れているので、行動規範として頼るべき拠り所をそれ以外に求めなければならない。
[人類が最初に選んだ思想が宗教]
◎要は、どのような基礎的思想を身につけて、それを判断の基準にするかである。その結果、人類が最初に選んだ思想、それが、宗教だった。
[モーゼの十戒]
◎特に、キリスト教は、「モーゼの十戒」という形で、しかも人間よりも高い位置にいる神から授けられた思想を持った。これが動物にとっての本能と同じ役割を果たすこととなった。「十戒」を判断の拠り所とした。
[自分たちで思想を産み出す]
◎所で、ギリシャ人は、唯一神を持たないので、自分たちで自ら思想をさまざまに産み出していった。キリスト教(思想)を持った国々も、やがてそれに対抗すべく、ルネサンス期には新しい思想を産み出していった。
[根本的に正しい思想はない]
◎このように、絶対的に揺るぎなく根本的に正しい思想はない。という意味で、あらゆる思想は「マインドコントロール」(特定の結論への誘導)である。
参考資料→(私のブログ)「偏見と正見」
[アメリカは思想を輸出]
◎これがイスラム世界やイスラム教が、キリスト教を毛嫌いする理由の最大のものであろうと思う。アメリカは、思想(自由と民主主義)を輸出する思想輸出国である。しかも、それを戦争という形で強制的に押しつける。
[イスラム世界にとっては]
◎少なくとも、イスラム世界からはそう見られている。あるいは、イスラム世界にとっては、それは「洗脳」が行われるとも見える。キリスト教の注入という洗脳。
[思想を洗い流し新しい思想を注入]
◎「洗脳」とは、今まで持っていた思想を洗い流して、新しい思想を注入することである。だから、西洋世界が言うテロを、イスラム教側は、聖戦と呼ぶ。
[公平無私な判断は可能か]
◎根本的に正しい思想がないとすれば、私たちは、一体全体、公平無私な判断をすることが可能なのであろうか。