真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

堺市民が現職の竹山氏を選んだ意味とは。

今日(2013年9月29日)、大阪府堺市で、市長選挙が行われた。私はあることでその選挙に関心を持っていた。
そして、「現職の竹山修身氏(63)=民主推薦、自民支持=が、日本維新の会傘下の政治団体大阪維新の会」新人の西林克敏氏(43)を退け再選を果たした」引用from"堺市長選は現職再選、維新が敗北 橋下氏の求心力低下 - 47NEWS"
これは、堺市の現状維持を望むか、まだ見ぬ君にラブコールを送るか、の選挙であったとも言える。
つまり、「最大の争点は、日本維新の看板政策「大阪都構想」の是非だった」と言える。それに対して、堺市民は、"No"を表明した。
堺市長選確定得票数:当 198,431 竹山修身/無現=[自][民]
140,569 西林克敏 維新
大阪都構想とは、私の解釈なのだが、大阪を一元化して、国や税制だけを頼らずに、海外に打って出て、海外からの投資を呼び込もうという考えである。
注)「大阪都構想は、大阪府と、大阪市堺市政令指定都市を廃止し、新たに大阪都を設置する構想である。戦時中に存在していた東京府東京市を廃止し東京都とした事例に倣っている」引用from大阪都構想 - Wikipedia
堺市は、歴史の古い、商業都市で、海外との貿易も盛んであった。
また、「中世以来の国際貿易港」を持つ「堺は積極的に海運のため、全国の主に海岸の中小都市に莫大な投資を行った。その当時既に繁栄していた博多、鹿児島、大分などはともかく、それ以外の全国の多くの都市について、その発展の基礎部分に中世の堺商人の投資が大きな影響を与えている」引用from堺市 - Wikipedia
だが、それ(大阪都)がいつ実現できるかは全くの未知数である。また、堺市にとっての、メリットが全く見えてこない。逆に、デメリットさえあるだろうというのが、現職の竹山氏の考えである。そして、堺市民はそれに同意した。
それはともかくとして、例えば、あれほと昔は発展していた堺市だが今ではその面影もなく、単独で海外から投資を呼び込もうとしても、なかなか難しい。
やはり、ある程度の規模の大きさがいる。ということで、今の二重行政と、意志の不統一を解消して、大阪を統合するのが、大阪都構想である。そして、その最初の一歩が堺市を解消し府に統合することであった。
簡単な話だが、収入が少なければ、支出も少ない。それをあえて増やせば、借金が増えてくる。
そのためには、海外からの投資を呼び込もうというのが、基本にある。グローバル化時代には、当然あってしかるべき考えである。
事実、中華人民共和国香港特別行政区(通称、香港)は、「植民地時代から金融や流通の要所でもある。今日ではロンドン・ニューヨークと並ぶ世界三大金融センターの一つと評価されており、ゴールドマン・サックスなど多くの多国籍企業がアジア太平洋の地域統括拠点として進出している」引用from香港 - Wikipedia
香港は、中国と海外とを結ぶ通用門の機能を果たしている。また、シンガポールも、「国際金融センターランキングにおいて、ニューヨーク、ロンドン、香港、東京に次ぐ、世界第5位」である。引用fromシンガポール - Wikipedia
香港やシンガポールのような、大阪都になることによって、国を通じてでなく、独自で、海外に広く門戸を開くことによって、投資を呼び込める可能性が生まれてくる。
このようにして、3割自治と言われるような、国に頼ることなく、自力で経済力を身につけようという構想である。
しかし、それよりも先に、ほんとうに必要なのは、日本維新の会の人気が回復して、考えが支持されるようになることである。
それがかなわない限り、「大阪都構想」は単なる看板倒れになりかねない。橋下氏は、石原氏を切り捨てる覚悟を持たねば再浮上はありえないだろう。