真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

もはや北方領土返還はなくなった。

佐藤優氏が、ロシア軍侵攻によって引き起こされたクリミア半島事件に関連させて、北方領土の返還について彼は解説した。
参考)特集ワイド:ウクライナ情勢と安倍外交、佐藤優氏に聞く 露がクリミア編入なら、北方領土「解決」空文に - 毎日新聞
私が、これからする説明はその受け売りなので、私自身が解き明かしたものではない。
参考)佐藤優 (外交官) - Wikipedia
彼の解説を見て、なるほど、そこまで読み解くのかと驚いた。すごく勉強になった。
ということで、私なりの言葉を使いながら、もはや北方領土返還はなくなったことを説明したい。
万が一、ロシアが、北方領土を返還すると言っても、もはやそれは、まやかしにすぎない可能性が出てきた。
と言うのは、今、ロシアが、クリミアに対して行っていることを、北方領土に平行移動させてみればわかる。
例えば、ロシアが、北方領土を10年後に返還するから、北方領土を一緒に開発しようと提案したとする。
そして、念願かなって、日本が、日本企業が、北方領土に工場をたくさん建てて、ロシア人を労働者として雇ったとする。
そして、日本に返還された北方領土が、かなり開発された時点で、ロシア人労働者たちが、不満を叫ぶ。
ロシアは、労働者の保護を名目に、軍を出動させ、軍の制圧下で、北方領土の帰属を決める住民投票を行わせたとする。結果は見えている。
というのは、アメリカやEUは、クリミア事件に関して、実力で阻止する意向は全く見せていない。
となれば、北方領土に関しても、アメリカやEUは、同じ態度で臨むだろう。
アメリカも日本にとって同盟国であっても、ロシアと軍事行動を行う可能性はゼロに近い。
更に怖いのは、その一連の成り行きを中国が注視していることだ。
単に中国だけでなく、アメリカを脅威と感じているが、アメリカに対して不快感を強く持つ国々が、おおっぴらにアメリカを挑発する行為に出始めることである。
つまり、ロシアがしたことと同じことを、中国が、尖閣諸島で、繰り広げない保証はどこにもない。
参考)日露:外交見直し必至 首相「アジアにも影響」非難 - 毎日新聞
アメリカは、自国と中国との仲を悪くはしたくないので、日本に対して、強く抑制を要請してきている。
もはやアメリカは世界の警察ではなくなりつつある。世界は不安定化が進む可能性も高くなってくる。
日本は、このまま行けは、どんどん孤立化の方向へと進む可能性がある。日本が第二次世界大戦へと突き進んだのは、この孤立化が大きな原因であった。
日本の外交能力、外交姿勢が問われる場面が増えてくるだろう。
参考)プーチンに北方領土返還の意志はない 日本の外交弱者ぶりを示す安倍首相の「プーチン詣で」:JBpress(日本ビジネスプレス)