真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

ネットの本質は、「中抜き」、だ、by梅田望夫

インターネットの本質は、「中抜き」、だと、梅田望夫氏は、「ウェブ進化論」の中で言う。
中抜きといえば、メーカーと小売の間に、卸売業者が、入っている、入っていた。しかし、小売業者だった、総合スーパーが、中抜きを始めた。メーカーから、生産者から直接仕入れ始めた。
注)「卸売りは、製造業(メーカー)から商品を仕入れ、あるいは市場から食材を買い付け、小売業者に商品を販売する(卸す)業態」引用from"卸売 - Wikipedia"
これによって、中抜された卸売業者と、総合スーパーと競合する中小の小売業者が次々と廃業に追い込まれた。シャッター商店街が、いたるところで出現し始めた。
しかし、ユニクロのような、デザインも手がける、製造業であり、かつ、小売業でもある、垂直統合型の企業も存在している。アップルの衣料版である。
注)「企業が商品の開発・生産・販売を自社で一手に行うこと」from"垂直統合(スイチョクトウゴウ)とは - コトバンク"
となれば、食品業でも、ユニクロのような、垂直統合型の企業が、どんどん増えていくことだろう。多分、イオンなどは、ますます垂直統合型の企業へと傾斜してゆくだろう。
というのは、「現行の農地法では食品関連など一部の企業を除いて25%以下に規制されているから、もし(改革が)実現されれば、かなり大胆な規制緩和になる。企業は農業法人を通じて、農地を完全に所有できるようになる。企業が自前の農地を持つことになるわけだ」引用from"なぜ今、JA解体・農業改革議論が加速? 議論骨抜き懸念、企業参入促進に課題も | ビジネスジャーナル"
今、グローバル化によって、水平分業型と、アップルやユニクロのような、垂直統合型の二種類が並列している。
といっても、垂直統合型も、全て(自社)内製している企業はなく、同時並行型の水平分業型で分業するが、アップルやユニクロが、それを束ねる核となっているということである。
注)「複数のメーカーが得意分野を持ち寄って、各社の強みを自由に組み合わせて商品を開発していく水平分業」引用from"知っておきたいIT経営用語 - 水平分業:ITpro"
今や、水平分業型と垂直統合型の違いは、複数のメーカーが互いに対等の立場であるか、上下関係にあるかの違いにすぎないように思える。自社グループ内なのか、完全な他社なのかの違いだけであろう。
ネットの本質は、「中抜き」、だという本筋に話を戻すが、以前(2014/03/04)、私は、このブログで、「ビットコインは、経済や社会の革命家」、という記事を書いた。
そこから引用。「今までは、クレジットカードや電子マネーは、駅の役目、お金の出入りする駅の役目に過ぎなかったが、ビットコインは、電車の役目もするようになった。
今までは、各国通貨が電車の役目をしていて、クレジットカードや電子マネーは出入りする単なる駅に過ぎなかった。ところが、グルグル回るのが、各国通貨からビットコインに置き換わるのだ。」
更に、「ips細胞、英語、お金、ビットコインに共通するものは何?by真夢人日記」から引用。
ビットコインが普及してしまえば、全世界の人がビットコインさえ持っていれば、どこの国でもお金を交換しなくても、買い物出来てしまう」
つまり、ネット内で流通する、ビットコインによって、各国通貨が中抜されるのだ。ビットコインの本質は、情報である。実は、リアル貨幣も、突き詰めれば、紙に書かれた情報である。政府が保証する小切手のようなものである。
信用を信頼しますかby真夢人日記」から引用。「メモ用紙に手書きの"1万円"と、造幣局印刷の"1万円"札との差は何だろう」「この差は"信用力"の差である。"保証力"の差である」
信用力(保証力)のない国のお金は価値がドンドンと下がり、逆に、高い信用度の国のお金は価値が上がってゆく。それがたとえ民間のお金であっても、信用さえされれば、単に情報であっても、お金として通用可能である。
注)昔は、貝殻が、あるいは、石ころがお金として通用していた。だから、貝殻から紙切れに代わっただけとも言える。
それは、ポイントとして、実証済みである。あるいは、借用証でも実証済みである。百万円と書かれた借用証書は、百万円の価値があるとみなされる。
注)インフレは、信用力(保証力)の低下だとも言える。逆に、デフレは信用力(保証力)の高上だとも言える。今日銀は、金をジャブジャブと溢れさせて、円(お金)の価値を下げているわけである。
ネットの話ではないが、電話機は、場所(空間)を中抜する。実際の二人の人間が、対面して話をしていたことを、電話機は、日本とアメリカの二人の人間から、間にある空間を瞬時に中抜する。
このように考えると、進歩とは、過去には介在していた仲介物や障壁を中抜することであるのかもしれない。
例えば、「旧東海道は、江戸から京都まで五十三次、約126里(約492Km)の道のりです。これを昔の人は13日くらいかけて歩いたらしい。1日約40Kmくらい歩き続けることになります」引用from"東海道歩き旅目次"
「大阪から東京まで約550キロ。東海道新幹線「のぞみ」号ならわずか2時間半で結ぶ日本の大動脈だが、普通列車で行くと幾度も乗り換えを強いられ、8時間近くもかかってしまう」引用from"東海道本線 普通列車に揺られて page-1 新幹線より速い? 関西の新快速電車"
東海道。歩く場所、走る場所は、少しずつ異なるが、歩いて13日、普通列車(快速などを含む)で8時間、新幹線なら2時間半。と乗り物の進歩とは、時間を中抜する行為であるのですね。
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