真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

進化論と日本の政治経済状況

◎今はもう、民主党への失望が日本国中に蔓延している。政権交代を差し出して閉塞の打開を民主党に望んだのに、民主党のやっていることは、自民党政治時代にさんざん見せつけられてきた、党内抗争と分野別の族議員による圧力による政治の歪みが展開するのみである。
◎次の選挙では民主党の大敗は歴然とした既成事実化し始めている。政権奪取後の地方選挙などの結果を見ている限りでは。
◎そのような状況を打開しようとして、菅首相は、「小沢切り」と「TPP参加への意欲表明」を打ち出した。私はそれらの両方共に大賛成である。
菅首相は「TPP参加」を「3番目の開国」と捉えている。最初の開国は、近代化の道を歩み始めた「明治の開国」、次の開国は、国際社会への復帰を始めた「戦後の開国」である。
◎私は以前(2010/10/31)このブログで「TPPは農業にとって黒船、産業にとっては追い風」という記事を書いて、「TPP参加」に賛成の意を示した。
◎その中で書いたことを引用する。

日本の米がこれに対抗しようとしても不可能である。私はこれについて、日本の「今西錦司」の、「棲み分け理論」を思い出す。そこから引用。
種社会は様々な契機によって分裂し、別の種社会を形成するようになる。分裂した種社会はそれぞれ「棲み分け」ることによって、可能ならば競争を避けつつ、適切な環境に移動することができたとき、生物個体と種社会はそれぞれ自己完結的・自立的な働きを示す。その結果生じる生理・生態・形態の変化が進化である
◎私の理解する宇宙法則がある。それは、「今あるものは、次の段階(ステップ)の素材となり、基礎となるのが宇宙法則である。過去は、今を創る素材であったし、基礎であった」。
◎「宇宙が進化するのは、環境が変化するからである。その変化についていけなかったもの、乗り遅れたものが衰退し、その環境にうまく適合できたものが、新しい時代・環境での覇者・勝者になれる」。
◎しかし、単に横への変化ではなく、縦、つまり上への変化である。今の階層に新しい階層が付け加わるという変化である。その新しい階層(新しい環境)へ向けて、自己を適合させるのが進化である。
◎例えば、森に住む猿が、草原に住む猿へと適合したのが人間である。猿から人間へと進化させたのは、森から草原への環境変化であった。もちろん、森で培った遺産は全て相続した上で。
◎日本はその環境変化についていけないでいる。その環境変化とは、「グローバル化」である。日本は「中央集権」という政治意識から抜けられないでいる。
参考資料⇒(私のブログ記事)「グローバル化と国際化」
◎日本国内で言えば、「中央集権」と対置するのは、「地方分権」である。何もかもを中央が決めるのではなく、それぞれ得意分野を持つ各人各国をうまく使って、事を進めていく。つまり、意識変革が必要なのである。
◎中国と日本は、「戦略的互恵関係」(=from"Wikipedia")にあるという。これは先程の「地方分権」の考え方である。「互恵主義」=「地方分権」。
「最終回 不屈の鉄人ガンジーの交渉力はどこから来るのか」(from/BPnetビズカレッジ:入門講座 | nikkei BPnet (日経BPネット))の中で、コラムニストは、「自分主義を経過し、自分を超えて相手を中心にする」と言っておられる。
地方分権とは、互恵主義とは、「自分をきちんと確立した上で、お互いが相手中心で行動する」ことである。私は以前ガンジーについてこのブログ内で書いたことがある。
「ガンジー主義」「ふたたびガンジー主義」という題名で、ガンジーを取り上げた。それは私がガンジーを尊敬するからである。
◎彼のどこが素晴らしいのかを考えてみたかったから二度に渡って取り上げた。その中で、私は、「人を殺すよりは殺される方を選ぶという生き方・思想を持ってもいいのではないか」と述べた。
◎これは、究極の「互恵主義」=「地方分権」ではないかと思える。もちろん、やすやすと殺されるということではない(「自分をきちんと確立した上で」)。そこまでの覚悟を持ってことに臨むということである。
◎私は今日「労働政策の基本は「人は守るが、雇用は守らない」 元スウェーデン財務大臣 ペール・ヌーデル 〜スウェーデンはいかにして経済成長と強い社会保障を実現したか。日本そして世界への教訓(第2回)」(from/DOL特別レポート|ダイヤモンド・オンライン)という記事を読んだ。
◎進化論、「互恵主義」とを組み合わせた政治思想である。時代に取り残される企業を救うことはしない。だが、そのために失業した人々は救う。企業に対しては進化論を適用し、人々には互恵主義を適用する。
◎今の日本にとって必要なのは、この思考内容ではないだろうか。民主党に望むのは、自民党がやったように、規制によって、企業を守るという政策は取ってほしくない、ということである。