真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

努力のいらない第一言語と努力のいる第二言語。

幼い子ども達は、努力をしないでも、生活の中で、自然に、言葉を習得して行く。それに対して、大の大人が、第二言語を習得するのに四苦八苦しながら努力をしているのに、敢なく撃沈している。
WHY?! 何故なんだ? 大人達は、子供達よりも劣るのか?
答としては、子供達はボトムアップ方式で知識を吸収しているが、大抵の大人達はトップダウン方式で知識を吸収する。
ボトムアップ方式で知識を吸収」とは、感覚器官から「自然に」入る情報を受け入れることである。知識は、「注意、好奇心を向ける」と、優先的に感覚器官に入って来る。逆にそうでない情報は消滅する、つまり情報は自然淘汰される。脳は、優先した感覚情報を自動的に大脳新皮質にまで送り届けて、しかも整理整頓、分類、体系化までしてくれる。整理整頓、分類、体系化は、レム睡眠中に処理される。寝る子は(脳も)育つである。
余談だが、成長ホルモンが分泌されるのは、その夜最初に訪れた深い眠り(ノンレム睡眠)の時である。なお成長ホルモンは、メラトニンによっても分泌が促されるので、メラトニンの分泌量が多くなる深夜1時から3時の間に深い眠りに入っているのが最適解である。
つまり、レム睡眠は知識の成長をもたらし、ノンレム睡眠は身体の成長をもたらす。
話を戻すと、それに対して、「トップダウン方式で知識を吸収」とは、前頭前野が主導権を取って、意識的に、計画的に、知識を獲得しようとする。勿論、知識は感覚器官からしか入りようがないが。つまり、努力によって、強制的に脳を働かせようとする。
所が、脳は、注意、好奇心を向ける事柄を、優先的処理をする。だから、第二言語の習得に余程の必要性という動機がない限り、努力は続かない、つまり必然的に途中での挫折が待っている。
注意や好奇心は、知識吸収に取って、最強の武器である。子供達は、遊びという手段で、好奇心を向けながら、知識を吸収し続けている、あたかも電気掃除機がホースを向けると、その場所のゴミを吸い取るように。
となれば、親達が、子供達を強制的に勉強させることのダメさ加減が了解できるだろう。
最後に、もう一つ。瞑想や座禅は、注意力、注意機能を鍛えるという面を持っている。注意の深さ、持続力、注意を一つに定める固定(ロックオン)力を鍛える。注意力が脳を自在に働かせる肝である。