真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

ロシアによるウクライナ侵攻の歴史的背景

私は、何故ロシアが、世界から非難されるとわかっているウクライナ侵攻を始めたのだろうか、不思議に思えた。それで、何か歴史的背景があるのではと思い、少し調べてみた。
昔から、西側ヨーロッパ(西欧)とロシアは敵対的関係にあった。ロシア帝国(1721年11月から1917年9月まで)が誕生して、明確に、力(武力、軍事力)による対決が繰り返された。
ロシア帝国が崩壊した後は、ソビエト連邦(1922~91年にユーラシア北部に存在した世界最初の社会主義国)と西欧(資本主義陣営)とで、思想(経済)的対立に移行した。つまりどちらの思想を広めるかで、戦いが繰り返された。
思想戦争も、ソビエト連邦の崩壊によって、終わりを告げた。ソビエト連邦が瓦解して、中核のロシアだけとなった。しかも曲がりなりにも、ロシアは、西欧と同じ思想を取り入れた。
これで、つまり、両陣営とも同じ思想、同じ経済体制を持ったので、長年に渡る、西欧とロシアにおける戦いが終わったかに思われたが、お互いに、相手を信頼するという段階にまで至っていなかった。長年の戦いの歴史は、そう簡単に忘れることはできなかったのだろう。
西欧は、ロシアを恐れている。同様にロシアも西欧を恐れている。ロシアにとってかちんとくるのは、緩衝地帯(中立国)としての機能を果たしていたウクライナが、明確(思想や経済面だけではなく軍事面でも)に西欧世界に入ると宣言したことだ。
ロシアのプーチン大統領は、これを絶対に許すことができなかった。彼は、武力をもってしてでも、これを阻止しようとして、実際に今回の武力侵攻となったのが、ことのいきさつだろう。