真 夢人 日記

心理学、哲学、脳科学、宗教に関心があり、それらについて自分なりにまとめたものをこのブクロで発信していきます。

歴史

100分de名著 ハイデッガー 「存在と時間」の4回目を視聴しての感想

今回は、「存在と時間」の4回目であるが、厳密には、「存在と時間」は、3回目までで、この4回目は、現存在(個人性)を良しとするハイデッガーが、全体主義を良しとするナチに何故加担したのかという疑問だった。 一人一人の個人が、現存在(自己判断者)として生き…

100分de名著、ロジェ・カイヨワの「戦争論」の一回目~四回目を視聴しての感想

これが、急遽再放送されたのは、「プーチンの戦争」が発生したからだろうと、想像した。 戦争論では、フランス革命(国民が主人公となった)によって、戦争は国民戦争の段階に突入したと言う。更に、第二次世界大戦で、広島と長崎に原爆が投下されたことによって…

ロシアによるウクライナ侵攻の歴史的背景

私は、何故ロシアが、世界から非難されるとわかっているウクライナ侵攻を始めたのだろうか、不思議に思えた。それで、何か歴史的背景があるのではと思い、少し調べてみた。 昔から、西側ヨーロッパ(西欧)とロシアは敵対的関係にあった。ロシア帝国(1721年11…

NHKテレビ番組100分de名著 「日蓮の手紙」の三回目(「男女差別」)を視聴しての感想

日蓮の手紙の三回目、男女差別を見た。日蓮が依拠する経典は、法華経であり、その中では男女の平等を説く。だが、日蓮の時代は勿論のこと、現代でも、差別は厳然として存在する。 そこで、私は、その差別の生物学的根源を調べてみた。そして、「差別の根源は…

私見ですが、日本の思想史をたどる

NHKのテレビ番組、「100分de名著」、「日蓮の手紙」を見て、日本の思想の変遷を辿ってみたいと思ったので、この記事を書くこととなった。 まず思想とは、人々の言動の基礎としての知識体系となるものである。 その前に、これは単なる私の私見であることを申し添…

NHKテレビ番組100分de名著 「日蓮の手紙」の一回目を視聴しての感想

NHKテレビ番組100分de名著 「日蓮の手紙」の一回目を視聴して、日蓮について知りたくなったので、調べてみたことを書きたい。 日蓮の生まれた時代。日蓮は、鎌倉時代の仏教の僧である。彼は、鎌倉仏教のひとつである日蓮宗の宗祖である。 この時代に起こった鎌…

パラダイムとパラダイムシフト

パラダイムとパラダイムシフト「パラダイム」とは、「特定の時代や分野」において支配的な規範となる゙物の見方や捉え方゙である。 この定義の「特定の時代や分野」という大きな視野だけでなく、例えば、「私」、とか、「日本」と置き換えることもできる。また、パラダイ…

人間にとっての潜在的可能性って何だ?

私が、このブログ内で、初めて、「潜在的可能性」、という言葉を使ったのは、記事「無欲の欲、無用の用、無知の知 - 真 夢人 日記」(2007/03/09)の中だった。 そこから引用。「無欲とは、欲が無いことではなく、認識できる段階(表面化)にはない、まだ潜在的可能性…

今の時代の流れを生み出しているものは...

今、時代は大きく変化していると強く感じられる。変化していない時代なんてあったのか、というツッコミもあろうが。であっても、巨漢になった現代では、10年単位のスパンで眺めないと、その変化は見えてこないのだろう。 では、今回、時代を大きく方向転換(…

国のライフサイクル

人間には、ライフサイクルがあると言われている。例えば、エリクソンは、人間の成長を8段階に分けた。1:乳児期、2:幼児期、3:児童期、4:学童期、5:思春期・青年期、6:成人期、7:壮年期、8:老年期。 また、製品においても、ライフサイクル理…

物質重視から心、精神優位への変遷

私は、今まで、「共有主義」について、このブログで、以下のような記事を書いてきた。 1)「自分の物を貸せば、他人の物を貸してもらえる」(2014/07/10) 2)「ネットとリアルの激突は、超国家と国家の衝突」(2014/04/29) 3)「資本主義は共有主義に遷移しつつある」(201…

信長の全国統一行動は聖俗戦争

gacco(ネットサイト)で、大学レベルの公開講座がネット上で開かれている。第一回目の講座は、「中世の自由と平等」である。 それに触発されて、日本歴史に疎い私が、無茶な仮説を立ててみた。 私は、織田信長の全国統一行動は、戦国大名との戦いだと考えていた…

成長から成熟へ、上昇から広がりへ

大抵の場合には、成長がまず中心になって起こり、それが緩やかになった後に、成熟へと進んでゆく。 成長は、主に上昇であり、成熟は主に広がりである。 成長は、数学的に言えば、X軸であり、成熟はY軸である。 成長は、創業者型であり、成熟は、後継者型であ…

空間軸と時間軸とで日本を眺めると...

ニホンザルの社会は、ボスザルとメスザル子ザルと若者ザルとで構成されている、典型的な階級社会である。 ボスザルが中央に鎮座し、その周りにメスザル子ザルが序列に従って取り囲み、周辺に若者ザルが遠巻きにする。 日本では、人間も中高年者が中央で実権…

客観(科学や技術)よりも主観を重要視する時代へ

中世(5世紀〜15世紀)からの脱出を意味する、 ルネサンス(14世紀〜16世紀)。 キリスト教に支配された鬱屈とした時代の空気。 キリスト教の教義によって生活が人生が取り仕切られる窮屈さ。 キリスト教への反としての客観(客観性)を重視する時代。 それが近代…

グローバル化と個人化が並列進行

グローバル化、グローバル化、とよく言われるが、個人化も同じように、並行して進んでいる。 ところが、現実には、グローバル化の方に意識が向きがちで、個人化が抜け落ちているような印象を受ける。 ということで、今日はそれについて書きたい。では、まず…

アメリカの正義はどこから来るのか。

私は、常々、アメリカはどうして、他所の国の内政にそんなにずかずかと土足で入り込み、首を突っ込みたがるのか、そんなお節介をするのかと、いぶがっていた。 しかし、今読んでいる、「中西輝政」氏の「なぜ国家は衰亡するのか」を読んでいて、"フロンティアの…

文化文明の進化論的な栄枯盛衰(2)

主役と脇役の転換は、オーバーラップ(年時の重なり合い)する。主役から脇役への引き下がり、逆に、周辺にいた脇役の主役への躍進などは、劇的に遂行されるわけではなく、長い時間をかけて変遷する、見かけ上はどれだけ劇的であってさえも。 ということを考え…

文化文明の進化論的な栄枯盛衰(3)

環境には、動的環境(主なものは、エサと敵)と、静的環境(気候、水の有無などの生活基盤)とがある。 動植物は、同じ場所(静的環境)に生存しても、種によって、動的環境は大きく異る。つまり、生態系が異なる。 ギブソンは、アフォーダンスという語を創りだし…

文化文明の進化論的な栄枯盛衰(5)

4)科学技術中心の文化文明:西洋主体:科学知識に従って世界を解釈する栄盛=それでも地球は動く(byガリレオ・ガリレイin17世紀):これが、世界解釈の手段の転換を象徴する言葉である。 2世紀に、プトレマイオス(古代ローマの天文学者、数学者、地理学者、占星…

文化文明の進化論的な栄枯盛衰(4)

ここからは、人間の文化文明の進化論的栄枯盛衰を見て行きたい。まずは、余剰について考えたい。 1)自然物(動植物)採取:散逸構造体である動植物は、エネルギー源を取り込まなければ命を維持できない。人間は、食料として、動物植物を捕獲、採取する。これは…

文化文明の進化論的な栄枯盛衰(1)

人類学(人類に関しての総合的な学問)においては、人間と自然や動物の差異を説明するための概念が"文化"である。引用(fromWikipedia) 結局は同じことをいうのだが、動物から、人間を分かつものは、「余剰」と「外化」だと感じる。ものの余剰と知の余剰、知の外化…

龍馬の偉大さはどこから来るのか

◎東京で就職した長男が久々に帰ってきた。大阪と東京では、放送されるテレビ番組が幾分か異なっている。話題が龍馬伝になった。彼も見ているという(もう最終回が終わったが)。 ◎その中で、龍馬の偉大さがどこにあるかを話し合った。ということで、今日は、48…

明治維新と第2次世界大戦敗戦と数々の組織改革との因果関係

「武士階級(藩)による権力争い」 ◎NHK大河ドラマ「龍馬伝」を見ていて思うのは、「明治維新」は、下級武士が多く活躍したとはいえども、やはり依然として、武士階級(藩)による権力争いという面もあるということである。 「幕藩体制の崩壊」 ◎「明治維新」によって、江…

今回の政権交代で第三次の政治革命を生み出せ

[NHK大河ドラマ「龍馬伝] ◎私は、偶然「NHK大河ドラマ「龍馬伝」」の1回目を見てしまった。「龍馬伝」が始まることは知っていたが、今まで私はNHK大河ドラマには余り関心がなかった。 [私の妻も歴女] ◎「歴女」(fromWikipedia)という言葉が生まれたが、私の妻も立派な…

攻撃性(男性優位)社会から協調性(女性優位)社会へ

[男性優位から女性優位へ] ◎時代は、攻撃性(男性優位)社会から協調性(女性優位)社会へと緩やかに移行し始めている。 注)写真は「Wikipedia」から借用。 [母性原理] ◎母性原理は、「包含する」機能によって示される。それはすべてのものを良きにつけ悪しきにつけ…

アタリ氏の「世界を襲う5つの波」は当たるか

[緊急インタビュー] ◎昨日日曜日(2009/5/10)、NHKで、「ジャック・アタリ 緊急インタビュー「第2回 世界を襲う5つの波」放送日: 2009年5月10日(日)放送時間:午前10:49〜午前11:35(46分)ジャンル:ニュース/報道 > 特集・ドキュメント」を偶然居間を通…

バブル崩壊はいまだにとてつもない影響を与えている

[世界の歴史] ◎最近、2000年を境に世界の歴史が新しい動きに入ったと感じることが多い。それで今日は、歴史について考えてみた。 [中国4千年の歴史] ◎例えば、中国は4千年の歴史と言われる。が、経済に関しては、中国は、今新興国として位置づけられている。…

貴族政治から武家政治へ

[その時歴史が動いた] ◎偶然テレビをつけると、、NHKドキュメンタリー番組「その時歴史が動いた」(第350回:武者の世になりにける〜保元・平治の乱 源義朝の戦い〜)(2009/02/04)を放送していたので、興味深く見た。参考資料→「その時歴史が動いた」(fromWikipe…

危機下での勝ち組と負け組と進化論

[未曾有の経済危機下] ◎今(2009/1/8現在)は世界中が未曾有の経済危機下にある。そこで、今日は、危機が進化論と関係し、勝ち組と負け組とも関係するという話をしたい、前回の続き的な内容だが。参考資料→(私のブログ)「危機は不備を洗い出す」 [ダーウィン進化…